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【体験談】京都大学経済学部に編入! たけさん編

たけさん体験談

みなさんこんにちは、Trask 編集部です!  不定期で、編入した現役大学生と社会人の合格体験談記事を配信しています。

第9回目の今回は、2016年度に京都大学経済学部の編入試験に合格されたたけさんの体験談です。京都大学は、言うまでなく経済学編入の最高峰です。非常に難しい試験ですが、この体験談を通して一人でも多くの方の合格の一助になれば幸いです。

Traskでは、経験者のみなさまのご厚意の元体験談記事を鋭意作成中です。ご協力いただける方は、コチラからご連絡いただけると幸いです!ぜひ、お待ちしています。

はじめに

■プロフィール

・お名前  :たけ
・編入先大学:京都大学経済学部経済経営学科
・編入前  :立命館大学国際関係学部国際関係学科
・合格大学 :京都大学経済学部経済経営学科 、名古屋大学経済学部経済学科、神戸大学経済学部経済学科
・受験大学 :京都大学経済学部経済経営学科 、名古屋大学経済学部経済学科、神戸大学経済学部経済学科
・専攻   :計量経済学、金融
・研究テーマ:環境クズネッツ曲線仮説の実証分析
・受験時のTOEIC:975点

編入に至る経緯

当初は国際関係学部という学際的に浅く広く学ぶ環境に身を置いていましたが、1年生の秋に受講した入門経済学の授業に魅了され、どうせならば好きな学問をとことん突き詰めた上で学位を取得したいと考え、編入を検討しはじめました。

経済学は数学的手法を用いて合理的な消費者や企業を仮定し、それら主体の経済における最適な行動を定義するという学問的特性上、よく「机上の空論」と表現されます。しかしながら、経済学が内包する数字に頼るしかない冷たい部分と、現代社会にありふれた経済的課題に対する意識が多分に取り入れられた温かい部分とのバランスが自分にとって絶妙に心地よく、気づけば国際関係学部での勉強が手につかないほど経済学に夢中になっていました。

他の試験制度ではなく編入試験を選んだ理由は、試験勉強の内容と入学後の勉強内容との相関度が高いためです。高校時代のセンター試験等の大学入学のための勉強内容は、志望する学部に関わらず皆同じ内容になっていることに長く疑問を抱いていました。一方で編入は、試験のための勉強がそのまま入学後の研究内容に直結するため、私にとって本番まで勉強のモチベーションが保ちやすい制度でした。

 

志望校選びのポイント

編入先を決めた理由は、京都大学で学び学位を取得することが自分の満足度を最大化すると考えたためです。

大学での自分の満足を構成する要素は知的好奇心が満たされること、環境に恵まれていること、将来の可能性を狭めないことの3つです。
京都大学は他大学よりも相対的に計量経済学や金融の分野で著名な教授が在籍しており、レベルの高い学生と切磋琢磨でき、将来の就職や進学の際の機会も多く得られると考えました。

以上から、京都大学に進学しました。

 

併願校の決め方

第一志望の京都大学の試験勉強によって他併願校の試験勉強を兼ねることができるような併願校選定をしました。その理由は、京大不合格リスクを過度に恐れて併願校の試験勉強に気を取られ、京大対策を疎かにしてしまうことは本末転倒であると考えたからです。

京都大学の試験科目は「経済学」と「英語」です。従って、これ以外の科目や面接が必要な大学は受けずに、京大合格を目指すことに無関連な努力が不要な名古屋大学と神戸大学を選びました。

 

時期別の勉強時間と勉強計画

2年 秋

経済学を学ぶゼミに所属し本格的に経済学の専門分野を学び始めるが、学びの質と量共に満足できない日々が続く。

2年 冬

編入学を決意。
経済学:この時点で経済理論に関する知識が皆無だったので、初学者用テキストで学び始める。この3ヶ月間で経済学の基礎を徹底的に固める。
英語:大学受験以来忘れている英単語を再度復習する。
(平日3時間、休日5時間)

3年 春

経済学:初学者用の問題集を用いて経済学の問題演習を始める。
英語:編入予備校に通い始め、編入・大学院試験の過去問を用いて英語の演習を始める。
(平日5時間、休日5時間)

3年 夏

経済学:一通りの経済理論、基礎的な問題には慣れてきたので、京都大学よりレベルの低い過去問(神戸大学、名古屋大学等)を用いて演習を重ねる。
英語:多様な大学・学部の過去問を用いて過去問演習。とにかく質よりも量を重視する。
(平日7時間、休日10時間)

3年 秋

経済学:京都大学の過去問演習。
英語:京都大学の過去問演習。
(平日8時間、休日10時間)

3年 試験直前期

試験本番10日前からは一切勉強せず、心身管理に務める。
(平日0時間、休日0時間)

 

編入情報の集め方

編入予備校、先輩受験生のブログ、Twitterを用いて情報収集をしていました。
モチベーションを高く保つという意味でも、1日1時間程度は何らかの形で編入関連の情報に触れるだけの時間を設けていました。

 

教科別の勉強法

英語(筆記とTOEIC)

英文和訳:とにかく多くの英文に触れることが重要だと考え、1日1文のペースで文章の全訳を続けました。

英単語:英文和訳をしていて文中で分からなかった単語は自作の単語帳にストックし、定期的に見返すことで頭に定着させました。

TOEIC:TOEICはコツが存在し、多く受験することが実力相応ないしは実力以上の得点を出す上で大切だと認識しています。従って受験回数をなるべく多く確保した上で、傾向やコツを掴みながら目標の点数に達するまで受験を重ねました。

経済学

後に紹介している初学者用テキスト3冊の重要性を強調したいです。本質的な理解の深さが応用問題への適応力を養うため、初学者用テキストをいかに深く習熟しているかがその後の中級テキストでの学習や過去問演習の質に大きく影響します。

試験が近づいてくると不安が募り、より難しいテキストに移りたくなることが多いですが、その気持ちを抑え初学者用のテキストを誰よりもボロボロにすることが大切です。

ちなみに、私の受験年度の神戸大学と名古屋大学の専門科目試験は、全て初学者用テキスト3冊だけで9割以上は得点できる内容でした。

私のオススメ参考書

英語(筆記とTOEIC) 筆記

・英文解釈教室

・速読英単語2 上級編

・テーマ別英単語 ACADEMIC [中級]

TOEIC ・TOEIC L&Rテスト 990点攻略 改訂版 新形式問題対応

・TOEIC L&R TEST でる単特急 金のフレーズ

 

経済学

・初学者向け ・らくらくマクロ経済学入門

・らくらくミクロ経済学入門

・らくらくミクロ・マクロ経済学入門(計算問題編)

・初級者向け :ミクロ経済学の力(神取)

・入門マクロ経済学(中谷)

・京大受験水準 ・ミクロ経済理論(荒井)

・演習ミクロ経済学(武隈)

・マンキューマクロ経済学1 基礎編

・マンキューマクロ経済学2 応用編

試験当日について

英語試験

得点:148/200点
専門的な長文問題が3題出題されました。年度によって出題傾向が大きく異なるため、京大経済を狙った対策はしづらい状況でした。

しかしどの年度も時間制約上全て解ききることが難しい場合が多いため、丁寧に正確に訳する力よりも、英文を速読する力と日本語で自然な文章を素早く構築する力の両方が求められます。なお、現在は京大経済の英語は筆記試験ではなくTOEFLを用いているのでご注意ください。

 

専門科目試験

得点:ミクロ経済学 95/100点 マクロ経済学32/100点
ミクロとマクロの両方とも、理論の本質をいかに深くまで理解しているかが合否を分かつ内容でした。また、京大経済学部の行動経済学分野の著名な先生が作成していることが明らかな行動経済学に関する設問がミクロ経済学で出題されており、この方の著書を読んでいないと命取りとなってしまう内容でした。京大の経済学部に限らず、受験する学部に在籍する先生の研究内容や著書を確認しておくことは非常に大切です。

私自身ミクロ経済学が得意であった反面、マクロ経済学が苦手であったので、マクロの得点の低さが足を引っ張らないかどうか非常に不安でした。しかし、ミクロで出題された行動経済学を運良く勉強していたために完答することができ、マクロの不出来をカバーすることができました。

 

編入後について

単位認定

私が編入した年は編入生は一律40単位取得状態からスタートのため、2年間で84単位を取得すれば卒業可能でした。

勉強量は多かったですが、京大には必修科目が存在しないことや履修科目数の上限が設けられていないため、頑張り次第で4年生前期で卒業単位を全て揃えることが可能です。私自身は4年生前期までで80単位取得しました。
(※平成30年度編入学より56単位認定になり、卒業に必要な単位は68単位になりました。)

 

授業や学生の雰囲気

特に経済学の講義のレベルは非常に高いです。

しかしそれゆえ、経済学の入門授業で挫折し単位取得が楽だという理由で経営学を専攻する学生が多い印象です。

裏を返すと、上回生で経済学系の授業やゼミに真面目に参加している学生は勉強熱心で非常に優秀な方々が多いです。

 

ゼミについて

ゼミについては、編入学後1週間の間に入りたいゼミの先生に直接連絡して見学・面接を経て入るため、ゼミを決めるまでの時間が非常にシビアです。

先生によっては定員により入ゼミを受け付けていない場合もあるので、入りたいゼミの候補を予め複数個絞っておく必要があります。

雰囲気について、経済学系ゼミは勉強を極めたい学生に向いており、一方で経営学系のゼミはアクティブな研究や人脈作りをしたい学生に適していると思います。

 

サークル・アルバイト

サークルやアルバイトは十分に実施可能です。もちろん学業に割かなければならない時間は編入以外の学生に比べると多いのですが、私自身も含め多くの編入生がサークルやアルバイトに参加しています。

 

就活

近年の就活におけるインターンの重要性の相対的な高まりからから、3年生の前期から活動する学生が増えています。

従って、3年生夏のインターンに参加するためには編入学した直後から計画的に対策をする必要があります。私自身はできなかったので非常に後悔しているのですが、可能であれば編入合格後から入学までの期間に企業情報収集やWebテスト対策、インターン志望先をしっかりと考えておくことを強くお勧めします。

 

受験生へのメッセージ

モチベーション管理について

モチベーションを維持するには専門科目を好きになることが大切です。

つまり編入するために専門科目を好きになるのではなく、専門科目が好きだから編入を志すという受験動機の方がモチベーション維持が相対的に容易で、かつ合格しやすいと考えます。その理由は2つあります。

1つ目に、専門科目の勉強は編入学後の勉強や研究の内容に直結するため、合格自体がゴールにならず入学後をイメージしながら勉強に取り組むことができるからです。

2つ目に、編入試験は各学部の裁量の下に実施しているケースが多く、一般的に各学部の研究者は専門科目に長けている学生を欲しがるからです。それを示す根拠として、専門科目の配点を英語よりも高く設定している学部が多いです。

 

勉強のコツ

基礎の徹底が最大の武器になると思います。

過去問演習を始めようとすると難しい問題が多く、それらを解くためにはよりハイレベルな参考書を読む必要があると思いがちです。

しかしそうではなく、理論の基盤となる部分について自分なりに何度も熟考し、その経験がしっかりと染み付いていることが難問への応用可能性を高めます。知っていることと理解していることは全く違います。

つまり「難問を解く」ということは0から1を作る作業ではなく、自分が理解しているたくさんの0.1をいかに上手く組み合わせて1にするかということであり、そのためには確固たる基礎に対する深い理解が必要であるということです。

 

編入志望者へのメッセージ

編入はマイナーな試験制度であるがゆえ孤独を感じやすく、出口の見えない暗いトンネルの中をひたすら歩くような感覚かもしれません。

しかしその分、いっそうのこと思い切りその状況を楽しんでください。専門科目と存分に戯れてください。編入試験のために勉強したことは編入後も卒業後もずっと活きる財産になると思います。編入で人生を変えられるかどうかはその後の自分次第ですが、人生を変える手段として編入は非常に優れた選択肢であると確信しています。思い切り楽しんでください!

 

おわりに

たけさんの体験談はいかがでしたでしょうか? 京都大学だけではなく、経済学部を受験する方にとって必読の内容といえるのではないでしょうか。ぜひ、参考にしてみてください。

最後に、この記事を多くの編入を志望する方に届けてあげてください。ぜひ、Twitterでのシェアよろしくお願いします! また、フォローもお待ちしています!

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ABOUT ME
ルイス
ルイス
都内の外資系企業でお仕事をしています。 高校卒業後ニートとフリーターを経て、国立大学の経済学部に三年次編入しました。 得意なものは、経営学全般と面接対策。某国立大学の面接が97/100だったのが編入でのハイライト。 趣味はサッカー観戦、好きなものはいくら丼です。
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